マーティン・ガードナー / 奇妙な論理Ⅰ

2015-02-09interest 好奇心

奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究 (ハヤカワ文庫NF)
読みたい本リストにメモってあって、本屋でちょうど発見したので購入。

50年前っていうのもあるのかもだけど、理詰めというよりは「こんな傾向の疑似科学者ばっかりだ!」の羅列で、中盤ちょっとマンネリパターンでつまらなく感じるところもあった。
副題が「だまされやすさの研究」ってなってるけど、「なぜ人はだまされるのか」については終始全く論じてないことには注意。
疑似科学者ってこんな傾向で特徴だよ!だから気をつけてください、という内容。

まぁ疑似科学者の特徴と傾向みたいなものはよくわかった。
現代ではさすがにそんなあからさまな態度の疑似科学者は見かけないと思うけど、実際どうなんでしょうかね。


後半は医学に関する疑似科学で、極度に成分を薄めると効果が発生するとか、根本であるゆえに万能であるとされるナントカエネルギー、みたいな、いわゆる超自然的パワーについては「あからさまにそれは(正統な科学技術としては)オカシイやろ」と思って読める。

ただ、菜食主義とか、現代でもよくドラマとかで登場する「ダイアネティクス」については、「完全に正統な科学技術ではないかもしれないけど、一部は効果があるんじゃないか」と思ってしまうネタもあってなかなか面白かった。


とくに菜食主義にもいろいろあって、「肉を食べない」人から、「卵も牛乳もダメ」とか「死んでいるものは食さない(白米はアウト)」みたいな人までいろいろいるの知ってて、そういう知り合いも実際いたりして、結構リアルだった。
で もそういう知り合いがいるからこそ少し調べたことがあって、「死んでるからダメ」ってのもよく考えたら根拠が謎だし、逆に「たんぱく質(おもに肉)しか食 べない派」(人間はそもそも農耕が始まるずっと前から肉食だったのだから、という理論で、菜食主義は逆に顔色や体調がよくなくなると唱える)とかもあったりする。

現代の栄養学で考えれば、あらゆる栄養素をバランスよく食すのが一番よいのであって、それが「死んでいる」かどうかとか、「卵からのたんぱく質か肉からのたんぱく質か」とかは関係ないことになっている(と思ってる)。

まぁ、私の知り合いって言う人たちはそれほど極端じゃないので、出来るだけ菜食主義、でもそうし辛いときや出来ない時は別に我慢しないし、否定する人を否定したりしない、宗教じゃないし、みたいな感じかな。
現代はそんな感じの人が多いんじゃないかな。

なんとなく、動物を殺して肉をむさぼることへの罪悪なのか、大自然(おもに植物世界・原始世界)への回帰と思うことがより幸福なのか、あるいはそういう宗派の人間たちとの(多くは居心地のとてもよい)関係性(特に、自分達は世間とは違う(よりよいのだ)という同胞意識は理念に反対でなければ気持のよいものだと思う)だとか、そーいうものから、「科学的には説明しきれない」理念に対して惹かれていくのかなぁ、と思ったりする。

実際、その半菜食主義みたいな知り合いたちは心からとってもいい人だしね。搾取とかも別にしないし。

…といったかんじで、現代でもなかなか考えさせられる内容でした。
Ⅱはヒマがあれば。