川添愛 / 白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険
アマゾンのレビューで「これは本物だっ」と思って即ポチ!
面白すぎて数時間でガガッと読みました。
正直、12章の詩の解読のところはちょっと飛ばし気味でした。
頭良くないので、つ一つ意味を理解してたら進まない。。。
ストーリー性のあるパズルゲームをプレイする感覚で読める
さて、これは物語としても、オートマトンの概念の基礎学習本としても、すごくいい。手を抜いてない。
オートマトンについて本当に理解できたかといえば、正直わからない。
でも、すごく大切な基礎の基礎のところを学ぶことは出来たんじゃないかなという感覚はある。
で、もうこれ純粋に読み物としてすごく面白いです。
ストーリーが面白いのもあるけれど、新しい遺跡とか言語の研究が出てくるたび、新しい発見があるような気がしてワクワクできた。
おそらく、解く方のパズルゲーム好きは、この本好きです。
この物語では、言語を扱うのを「魔法」という形で登場させるのだけど、この言語の勉強と「魔法」の繋ぎも絶妙。
一応、なんちゃってエンジニアとして言語で(知らない人からすれば)魔法を操る、みたいな感覚は持っていたいと思うのだけど、それとは別の次元で、物語として「ほほう!」って感じ。
「先生」の教えはもちろん、「父さんが臥せっているときにガレットに言った台詞」とか、ちゃんと名言です。グッときますね。
そういえばこの著者、どうももともと文系からの言語研究者らしく、私はすぐに思い出したよね、これを。
→ 「あなたの人生の物語」
いやいや、言語の研究と知的探求ってすごく親和的だよね。
むしろ、「研究」そのものが理系的な発想なんじゃないかと思ったよ。
例の12章はまたじっくり読みたい。
言語の研究ってものすごく頭使うけど、面白そうだ。