印南 敦史 / プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術

2015-08-06クイック本(さくっと読める), interest 好奇心, PR 広報・ブランディング

「時間がない現代人向けの文章」を書くためのヒント集

Amazonで見かけて、非常に評価が高かったのでポチリ。

書き手がライフハッカーの書評家さん。
まさにライフハック記事をさくっと読んでいる気分で読めます。

ご本人がポイントで書いている通りに、分かりやすい表現で、簡潔にポイントが出てきます。

このご時世みなさんWebメディアに何らかの文章を乗せたり、
プレゼンで簡潔な表現を求められたりすると思うので、非常におすすめ。


ただし、いわゆる「論文」といったの堅い文章や、「小説」などの長い文章を書くための細かいテクニックや注意点などは出てきません。
出てくるポイントは確かに普遍的だけど、あくまでも
「時間がない現代人にいかに理解してもらうか」といった視点で話が展開していくのでその点は注意。

この本の読み手自体、「ライフハッカーの読者」と同じ人物像と想定されて書かれていると思われるので、
大学の卒論で文章の書き方を学び、推敲を繰り返した人や、
日頃プレゼンをしまくっていて自然とまとめ方や表現の仕方が身についている人からすれば
「なにを今更・・・」な内容かもしれないなあと思いました。

というわけで「目から鱗」「そんなハック術が!」みたいなものはあんまり無いのですが、
わかりやすくポイントがまとまっているので、
改めて読み手を意識する重要性や、わかり易さを意識する気持ちになれますね。

1時間しないで読めるくらいなので、さくっと復習するのにおすすめ。


目的と読み手を「決めて」、文章を書くこと

この本が強調しているのは、とにかくこれに尽きるかと。

「目的をはっきりさせること」が大事とは、あらゆるビジネスや作業で言われ続け
耳タコ状態も甚だしく「そんなことわかってるよ」と誰もが思いつつも
結局後から振り返ると「目的を勘違いしていた」「曖昧なままだった」となる
「ビジネス格言」の代表格ですよね。

でも、これを「ライフハッカーの読者はこういう人物を想定しているから(ライフハッカーはこういうメディアだから)、書き手として"自分の主張"は出来る限り入れない」「自分のブログや新聞書評であれば"誰がどう思った"が大事だから書き手の主観が大いに入って寧ろよい」という趣旨の説明が入ることで、ぐっと理解しやすくなってます。

頭の中が簡潔に整理されてすっきりです。



ちなみにこのブログは自身のまとめ用ということで、
「自分が後から読んだ時にポイントを思い出せる」が一番の目的。

ついで、
「同じ本を読んだ人が、"なるほどこの人はこう解釈したのか"」と楽しんでもらえたらいいなという気持ちもある。

なのでネタバレ上等でありつつ、主観が大いに入ってます。

……という整理もできたので、よかったよかった。