新海 誠 / 君の名は。

2021-08-30邦画新海 誠

リンクはビジュアルガイドにしてみました。

新海作品は、やっぱりこういう感じじゃないとね。
新海節炸裂してるだろうな、という期待とともに観ました。

個人的に好き!という作品にはならなかったけど、期待通りで面白かったです。




新海的少女漫画SF

出ましたねw 新海誠の真骨頂。

以前から新海作品のいくつかは「少女漫画SF」として素晴らしいと書かせていただいています。
本作もその系譜ですね。

新海作品はこれまですべて観ていまして、評価がかなり分かれております↓

秒速5センチメートル
ほしのこえ
雲のむこう、約束の場所
星を追う子ども
言の葉の庭

知人に、「言の葉の庭は微妙だ!」とか「秒速は鬱アニメだ、好きなのは男子だけだと思う」とか言っていたら、「お子様だね!この良さが分からないなんて…」と言われたこともあります。w

でも、私がやはりいいなと思うのは、「ほしのこえ」と「雲の向こう」。
この系譜として今回の「君の名」かなぁと思います。

ずばり「少女漫画SF」ですね!

この作品はその中でもサイエンス要素が少なく、分かりやすいので大衆向けとしてうまく機能したのでは。

バランスが良し

キャラ立ちという意味では、瀧くんが少しキャラ不足でした。
宮水は、家族構成とか背景とかたくさん出てきたのでよくわかった。
瀧くんはイケメンで実直な、でも普通の男子で、いい子…的な、ちょっとご都合的な臭いがします。
(少女漫画だと「こんな男子いねぇよ」的なイケメンで優しいご都合男子が出てきて、少年漫画だと「こんな女子いねーよ」的な巨乳でカワイイご都合女子が出てくる。
こういう視点から見ても、この作品は「少女漫画」ですね。)

でも作品全体としては、エピソードのバランスや物語の展開のタイミングもよく、まとまっていて楽しく観ることができました。


王道テーマ「時代のずれ」

そして、この作品の大きなテーマである「時代のずれ」。

ただのとりかへばや物語に終始せず、時間軸の差を入れてきたのは「ははぁ」と思いましたね。これは大衆向けでヒットする要素しっかり入れてきてるな、と。
これは「時をかける少女」や「イルマーレ」に代表される、「時代がずれていることが原因で起こるハプニングや、それによる切なさ」を描くもの。
まあようは、「よくある王道テーマ」なんですよね。

でも、王道だとわかっていても、さすが王道、面白いわけです。

たぶんね、深海さんは、この要素(時間軸の差)がなくても、それなりに作れてしまう方だと思うのですよ。
新海さんの代表作とされる秒速とかは「何も起こらない」ことを徹底して描いている作品ですし、これまでの作品でも「そういうよくあるテーマ」で描いてきていない。

でもこれを入れることで、より「大衆に受ける」作品になったのではと思います。

「RADWIMPSのMV」

知人が「RADWIMPSのミュージックビデオ」と言っていて、うまいこと言うなぁと。

新海作品ってあんまり深く考えさせるものではなく、それこそ「MV」ちっくなのですよね。
綺麗な映像で、なにかを思い起こさせる。

そもそも新海さん自身が、深い考察や何かがあって作品を作っているという感じじゃない。
「まずはこんな場面がいい、という綺麗な映像を思い浮かべて、そこから物語やキャラクターなど作品を肉付けしていく」という趣旨のことをおっしゃっているように、「イメージに物語を加えていく」という感じ。

スポンサーがどこだか知りませんが、
新海さんのいいところを、本当にうまく活用したよなーと思います。

と、なんだかナナメから見ておりますが、ヒット作品ですし、
いろいろ書いたけどやっぱり初見は面白いと思いますので、一度は観ることをお勧め!