岩崎夏海 / もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
まさかの自分の会社の経営者から、読めとすすめられた(貸していただいた)本。
脱力以外の何物でもなかったわけだけど、その話はこの本とは関係ないので、略。
アマゾンのレビューでだいたい中身は分かってたので、何も期待せずに読む。
この手の本は、ストーリーが学生の作文レベル、とかいうのは、正直どうでもよくて、(そんなの期待してないし)
ドラッカーを、いかに現実に活かすか?という点が優れていればオーケーだと思う。
私はドラッカーは読んだことない。
けっこう精神論・理想論に終始しているイメージ。
で、この本読んでも、ドラッカーって人は、どんなことを、どうやって述べた人なのか全く分からなかった。
序盤はまだ、主人公が悩んで、ヒントがドラッカーの本にあって、解を探し、見つけた時に感動する、って流れがあった。
その流れをずっとやっていくのであれば、小さな気付きはもう少しあったのかもしれない。
でも、それは最初だけ。
あとはほんとにもう適当。
【ポイント】
- 組織と顧客を定義する。(誰のなにのために、誰が何をするのかを明示的にする)
- 人をよく見て活かす(一人でなんでもできると思うな。他人のほうがよくできる)
- 責任をあたえ、動機付けをおこなう。(ここが現実最も難しく、あらゆるビジネスパーソンがぶつかる壁だと思う。 これが簡単にできたら苦労しない…)
社会に貢献する、とか、掘り下げたらめちゃくちゃ奥が深いテーマを、他の部や近所の子供と絡んだらいいことあった、てゆうなんとも適当な扱いだったり。
ドラッカーとかの経営書は、「言ってることは正しいんだけど、じゃあそれをどう現実の行動に落とし込むの?」が一番のジレンマかつ、研究者とビジネスパーソン双方の悩みであって。
そのヒントになるものをこの本は期待される構成なんだけど、盛大にスベっている。
仮に、そんな難しいもんじゃなくて、ドラッカーを餌に娯楽としてのストーリーを期待するってのなら、余計ありえないレベル。