江國香織 / きらきらひかる
結論としては、さすが江國節という感じ。
ドロドロしてる設定をさらさら書いてみせるのが味。
「どうしようもない」感情を静かに描く
女子の切ない感情を、それとなく描き出していくのは相変わらずうまいな。「どうしようもない」笑子の感情は女子としては共感するところが多い。
王子様みたいな優しい旦那様が、実は絶対男女としては一緒になれない、という設定からして切ない。
でも、それでもいいと思う感情、恋人がいるならそれを含めて変わらないでいて欲しいと思う感情も、なんだか分かる気がする。
で、それを、ストレートにそうやって書くのではなく、日々の言動で滲ませるのがとてもうまい。
だからこっちも共感するんだと思う。
ゲイ&アル中 という設定はさておき、けっこう睦月みたいな人は多いような気がしてる。
男性もそうだし、女性にも。リアルだなぁ、と読んでて思った。
当たり障りなく、できちゃうんだよね。
で、面倒なことは、面倒。愚痴を言うほどヒマでもないし、ガキでもないし。
利益とリスクを冷静に判断して、「それならいいかな」と決断していくしたたかさ。
で、笑子みたいな人も、結構多いと思う。
女子特有の「どうしようもない」時の感情がわかりやすく表に、極端に出してるのが笑子だね。
ただ最後はぶっちゃけよくわからなかった。
「結局、一回ヤッてみることにしました」(けど、結果的には上手く行かなかったので、元の三角関係に戻りました)という流れがくるのかなぁ、これそういうフラグかな?、と何度か思ったのだけど、結局最後まで無かったね。
いっぺん、やってみるだけやってみれば?と今でも思う。
ポエマーとしての江國香織
さて、ただ個人的にはあまり好きではないかな。理由は、ちょっとポエマーっぽい表現があるとこ。
江國作品は「冷静と情熱のあいだ」、「すいかの匂い」を読んだことがあって、どちらも同じ匂いを感じたので、これも「江國節」の一部だと思います。
ポエム集持ってそうな「文学少女です!!」みたいな子が好きそうな言い回しが多い。
ちょいちょいカッコよさげな横文字入れたりとかね。
CDの音量、を、「BGMのヴォリウム」とか書いたり。
オレンジの産地とか気にする奴いる?
あれは「紺が薀蓄を言う」場面なんだ(と思っている)けど、私からすればそのネタに「オレンジの産地」を持ってくるところがちょっとカッコつけてるというか。w
ご本人がイタリアンな縁があるのもわかるんだけどね。
他にも独特の言い回しを結構するよね。
まぁ逆に、これが、少し浮世離れしたさらさらした雰囲気を出しているのかもしれないです。
こういう言い回しは、短編にもかなり「効く」と思う。
そういう意味で「すいかの匂い」は結構衝撃だったなぁ。
「結婚とか、付き合ってるとか付き合ってないとか、そういう括りってそんなに大切なモノのなの?」と感じてる人は、より共感できるかも。
















