柳川 範之 / 独学という道もある

2015-05-09クイック本(さくっと読める), self-dev 自己啓発/リーダーシップ, non-fiction ノンフィクション

独学という道もある (ちくまプリマー新書)
半月ほど時間経ってるけど、今の気持ちでレビュー。(記述は2014/05/06)

著者が、何かのインタビューで、「学ぶということをもっと平行してやる(やれる)べき」みたいなことを述べていて、
私の理想でもあるので興味があったのと、独学でどこまで成果が出せるかのHowToが見えるかな、と思ってポチリ。

結果的には、「いろんな道があるので、日本的な固定観念に捕らわれないで」と、ティーン向けに書いてある本だったため、大きなヒントは無かった。

もう少し断言調で書いても良いのではと思ったけど
論証じゃなくて経験値による「僕はこう感じるよ」という一人のアドバイスに過ぎない内容が多かったので、仕方ないか。
口語っぽく、謙虚な表現が多くて、自分が14歳くらいだったら読みやすかったと思う。
いいこと書いてて、いい本だと思います。

あと、いい人なんだなぁ、柳川先生、ってすごく思った。笑
ただ、正直この本に14歳の頃出会っていたとしても、
「それ(進学や就職に関する世間一般の考えが日本的固定観念なの)はわかってる。だけど、それを知っていることが、自分の今の環境を覆すほどの動機付にはならないのだよ」と思ったかもしれない。


変な話、いわゆる初期ゆとり世代は、そもそも子供の頃から「不景気」「ゴミ(環境)問題」「窓際族」「将来お年寄りを支える子供の数は激減」みたいな環境に育っていて、親の価値観やひと世代前に出来上がったシステムに黙って乗っかることは危険だと感じていたし、
ウェブネイティブ世代でもあるから、「いろんな人や道があるし外国の価値観はもっと様々だ」ということをけっこうよく知っている。
だから、いかにそういうのに惑わされずに自分で生きていくか、って結構考えてると思うの。
でも、「そういう親」の子どもは、とくに高校生あたりまでのティーンのうちは、
よっぽど親を説得できる「普通じゃない」出来事や能力が無いと、
暫くの間は我慢してその価値観に従うしか無いんだよね。
(まぁ親によると思うので、一概には言えないけど。。)
ので、有用性は「?」かな。
背中を押してくれる一例を示してくれたとは思う。
出版が2009年だったけど、これが10年~50年くらい前だったら、もっと有用性があった本かも。