ジョン・ハンター / 小学4年生の世界平和
TEDで知ってから、とても気になっていたので購入。
ぜひ一度、ジョン・ハンター氏のTEDを観ていただきたい。
もともとTEDを見て、WPGなら、明らかに日本の教育では養えきれていない「知識をつける力」「考える力」「人と一緒に世界を創っていこうとする力」をつけることが出来るのでは、と思ってます。
個人的にも参考にしたいし、もしそれを実践する場があるなら役に立ちたい、と思い、書籍を購入。
その感覚は、やはり読了後も変わりません。
このゲームを本当にしっかり運営しきることができれば、生徒にとって、とても素晴らしい教育の機会になると思います。
タイトルは小学4年生だけど、子どもに限らずね。
さて、個人的にはもう少しルールをルールとして説明して欲しかった。
ただ、読み進めるうちに「WPGは、単純にルールを順守するだけでは本来の目的を達成させることができないゲーム」なのだと理解。
普通のゲームは、ある大前提(条件)と「行動の選択肢」が決まっていて、どのアクションを選択するかでゲームが進む。
が、WPGは、選択肢が無い、完全にフリーな行動宣言が出来るゲームなので、ルールだけですべてを判断できない事態が発生しうる。
よって、先生役(つまり、ゲームの状況によって特別ルールを実行したり、そもそも「それがルールに該当するかどうか」等の難しい判断をする人)が非常にキィとなる。
当然この先生役は、教育や社会問題や宗教について造詣が深くあるべきで、かつ、自己満足や、毎回ぶつかる難しい局面、そして一人ひとりの生徒たちに真摯に向き合う人間性が求められる。
「ルール通りに誰でも出来るアナログゲーム」ではないわけですね。
※WorldPeaceGameFoundation という組織で、その教育者普及のプログラムがあるらしいので、実際にはこのへんはもう少し体系化されているのかもしれませんね。
上記はあくまでも本を読んでの感想です。
氏は、いろいろな宗教を体当たりで学んでこられた方らしく、その学びからも「エンプティ・スペースが大切」と説いています。
焦らず、雑音に紛らわされず、静かに精神統一してみたり、待ってみたり、「エンプティ」を受け入れよう、そうしたら次が見えてくるかもしれない。ということ。
これは若い人には結構難しいことだけど、「瞑想」と似ていて一度「考える」という雑念から解放されてみると、物事がクリアに見えてきたりすることがあるよ、ということじゃないでしょうかね。
氏は、母が会話の途中で「間を作った」という話もしていて、この「間」や「絶妙な不足感」が、相手にとっての発想や学びを促すこともあるんだなと思います。
ついつい焦ってしまうけど、意識して「エンプティ・スペース」を作りたいなと私も思います。
ついでにこういう発想は、だいたい「事業領域の特定と市場調査、そして何よりスピードが重要である」とか書いてあるビジネス本や、ベンチャー経営本には書いてないこと。
逆に、そういう人たちの間で密かに流行っている人文書にはこういったテーマが多いのではないかな~と勝手に思っています。
「クリック」が問題解決に関するひらめきで、それがチーム全体の認識や行動へとなっていくのが「フロー」、と解釈しました。
これは非常に抽象的だけど、何度もWPGをやってきた氏が言うのだから、チーム全体の問題解決が起こる時ってきっとそうなんでしょう。
なかなか自分はそういう素敵な体験ができたことがないですが、これは、実際のプロジェクトは、「全員のゴールの条件」が、WPGほど明瞭じゃない(そしてそれを共有しきっていない)からではないか、と推測します。
WPGのクリア条件は、
最初に与えられた社会問題50個をすべて解決の上、すべての国の経済レベルがゲーム開始当初より上がっていること、
となっていて、
明らかに「各国の全員が協力しないとクリアにならないし、そのクリアとはつまり全員のクリアである」という認識ができます。
実際のプロジェクトも究極的にはそうであるはずなのですが、現実の面倒くさいいろいろや雑念なんかに翻弄され、なかなか「相手と自分の成功は必ず同じである」という発想になりにくいと思うのですよね。
「目的を明瞭にして共有」も、耳タコ格言ですが、これも抽象度が様々だしレベル差があり、なかなか難しい。。
なかなか難しい、んだけど、日常でも意識したいと思います。
それにビジネスに限らず、日常の人付き合いでもこの感覚って大切かなーと思いましたよ。
というわけで、教育関連の人、また、子どもを持っている人、そして、そうでなくても、世界平和に興味があるという人は一読の価値ありと思います。
日本でも実践しようとする人が出てきたようですから、要チェックです。
Redyforでも既に達成してますね。
私は現場参加してみたいです。
どうでもいいけどこの方、どっかのアイドルの名前に似てますねw
ぜひ一度、ジョン・ハンター氏のTEDを観ていただきたい。
「選択肢がない」ゲーム
ジョン・ハンター氏が、ワールドピースゲーム(以下WPG)の経験から感じた子どもたちの成長や自身の葛藤を描いたノンフィクションです。もともとTEDを見て、WPGなら、明らかに日本の教育では養えきれていない「知識をつける力」「考える力」「人と一緒に世界を創っていこうとする力」をつけることが出来るのでは、と思ってます。
個人的にも参考にしたいし、もしそれを実践する場があるなら役に立ちたい、と思い、書籍を購入。
その感覚は、やはり読了後も変わりません。
このゲームを本当にしっかり運営しきることができれば、生徒にとって、とても素晴らしい教育の機会になると思います。
タイトルは小学4年生だけど、子どもに限らずね。
さて、個人的にはもう少しルールをルールとして説明して欲しかった。
ただ、読み進めるうちに「WPGは、単純にルールを順守するだけでは本来の目的を達成させることができないゲーム」なのだと理解。
普通のゲームは、ある大前提(条件)と「行動の選択肢」が決まっていて、どのアクションを選択するかでゲームが進む。
が、WPGは、選択肢が無い、完全にフリーな行動宣言が出来るゲームなので、ルールだけですべてを判断できない事態が発生しうる。
よって、先生役(つまり、ゲームの状況によって特別ルールを実行したり、そもそも「それがルールに該当するかどうか」等の難しい判断をする人)が非常にキィとなる。
当然この先生役は、教育や社会問題や宗教について造詣が深くあるべきで、かつ、自己満足や、毎回ぶつかる難しい局面、そして一人ひとりの生徒たちに真摯に向き合う人間性が求められる。
「ルール通りに誰でも出来るアナログゲーム」ではないわけですね。
※WorldPeaceGameFoundation という組織で、その教育者普及のプログラムがあるらしいので、実際にはこのへんはもう少し体系化されているのかもしれませんね。
上記はあくまでも本を読んでの感想です。
エンプティ・スペース
この本の見どころは、WPGそのものや生徒たちのノンフィクションパートだけでなく、ジョン・ハンター氏の気づきや学びの箇所です。氏は、いろいろな宗教を体当たりで学んでこられた方らしく、その学びからも「エンプティ・スペースが大切」と説いています。
焦らず、雑音に紛らわされず、静かに精神統一してみたり、待ってみたり、「エンプティ」を受け入れよう、そうしたら次が見えてくるかもしれない。ということ。
これは若い人には結構難しいことだけど、「瞑想」と似ていて一度「考える」という雑念から解放されてみると、物事がクリアに見えてきたりすることがあるよ、ということじゃないでしょうかね。
氏は、母が会話の途中で「間を作った」という話もしていて、この「間」や「絶妙な不足感」が、相手にとっての発想や学びを促すこともあるんだなと思います。
ついつい焦ってしまうけど、意識して「エンプティ・スペース」を作りたいなと私も思います。
ついでにこういう発想は、だいたい「事業領域の特定と市場調査、そして何よりスピードが重要である」とか書いてあるビジネス本や、ベンチャー経営本には書いてないこと。
逆に、そういう人たちの間で密かに流行っている人文書にはこういったテーマが多いのではないかな~と勝手に思っています。
相手の成功は自分の成功
チームが問題解決に向かっていく流れを、氏は「クリックが起き、そしてフローへ」と書いてます。「クリック」が問題解決に関するひらめきで、それがチーム全体の認識や行動へとなっていくのが「フロー」、と解釈しました。
これは非常に抽象的だけど、何度もWPGをやってきた氏が言うのだから、チーム全体の問題解決が起こる時ってきっとそうなんでしょう。
なかなか自分はそういう素敵な体験ができたことがないですが、これは、実際のプロジェクトは、「全員のゴールの条件」が、WPGほど明瞭じゃない(そしてそれを共有しきっていない)からではないか、と推測します。
WPGのクリア条件は、
最初に与えられた社会問題50個をすべて解決の上、すべての国の経済レベルがゲーム開始当初より上がっていること、
となっていて、
明らかに「各国の全員が協力しないとクリアにならないし、そのクリアとはつまり全員のクリアである」という認識ができます。
実際のプロジェクトも究極的にはそうであるはずなのですが、現実の面倒くさいいろいろや雑念なんかに翻弄され、なかなか「相手と自分の成功は必ず同じである」という発想になりにくいと思うのですよね。
「目的を明瞭にして共有」も、耳タコ格言ですが、これも抽象度が様々だしレベル差があり、なかなか難しい。。
なかなか難しい、んだけど、日常でも意識したいと思います。
それにビジネスに限らず、日常の人付き合いでもこの感覚って大切かなーと思いましたよ。
というわけで、教育関連の人、また、子どもを持っている人、そして、そうでなくても、世界平和に興味があるという人は一読の価値ありと思います。
日本でも実践しようとする人が出てきたようですから、要チェックです。
Redyforでも既に達成してますね。
私は現場参加してみたいです。
どうでもいいけどこの方、どっかのアイドルの名前に似てますねw