金城拓真 / 世界へはみ出す

2015-05-09クイック本(さくっと読める), manage-strat 経営・戦略・思考, non-fiction ノンフィクション

偶然、現代ビジネスさんのこの記事を読んで、ほしいものリストに入れていた本。
別の本をamazonでポチる際に一緒に購入。

この記事を読んでいたので、よくある日本人サラリーマン的感性からするとぶっ飛んでる人だというのはよく分かっていましたが、これはさすがだなと。。

なんというか、このユルさがすごいです。
見習いたいとかいう次元じゃない。たぶん目指してもなれないです、このゆるさは。目指すものじゃない。

でもこの「しなやかさ」、見習いたいなぁと思います。



アフリカのビジネスや文化を少し垣間見れる

1980年代純日本製の私は、「戦後世代がバリバリビジネスをやってこれ(て、今の実績や地位がある)のは、世の中が混沌としていたからだ」と思うことがある。
どういうことかというと、金城さんが言うように、今の日本で何かしようとすると、なんだかよくわからないけどいろんなハードルがあるわけです。

でも、戦中戦後は生きるか死ぬかの世界だし、世の中のルールも常識もまだ整ってないし、失敗もしやすいけど、いろんなことに人々がチャンレンジできる時代だったんじゃないかと。
まあ偏見かも知れないですが…。

途上国に飛び出してビジネス始める人は、まさに経済発展しそうな世界で成長したい、という、これに近い感覚を求めて行く人もいるんじゃないかなぁと思う事が多かったんだけど、金城さんはもう少しネガティブな感じがしました。

日本に来ても何もできない気がするからアフリカに居座っている、と仰っていて、ある意味そうかもなぁとも、思います。
合わない気がするよね。なんとなく。

いずれにしても、自分は何もできないからと従業員を信用して仕事を任せることとか、何かあったら助けに入るとか、信頼が大事だみたいな、言い古されているリーダー教訓みたいなものを、この人は地でいってる感じがする。

見習おうと思った時点でもうダメだと思うくらい、この人は地でいってる。

突き抜けすぎてて、真似したいなぁとはなかなか思えないけど、
海外で実際に自炊して生活してみたいなぁとは、とても思いました。


安心なんてものはない。なんくるないさ。

最後の漫画は、なんだかウルっときました。

“キャリアプラン"とか"人生設計"って誰が言い出したんだろうね?
確かに、そういうのを考えるのは大事なんだけど、未来なんてわからないわけで、やる前から完璧なプランなんてあるわけないんだし、「誰が見ても"完璧だ!"っていうプランを作らないと実行に移せない」わけでもないのにね。(もちろんある程度はとても大事だと思うよ!)

「5年先どうなってるかわからない」という金城氏のつぶやきに対するアリさんの回答がスカッとします。
私も「囚われているなぁ」と思った。


「この先の安心なんてものはない」

「世の中不安定なもんだ」

「なんくるないさ」



それから最後、続けることが大事だ、とか
「ビジネスは瞬発力より持続力」だから、「好きなことをビジネスにしろ」とか。

ここだけ自己啓発本っぽい!w

でもほんとそうだな、って思えました。


30分~1時間くらいで読めます。
気晴らしや暇つぶしにおすすめ。