about Time アバウトタイム〜愛おしい時間について〜
筋書きに惹かれて。
タイムトリップものは、ネタとしては使い古されているので、
王道で戦うか、独自ルールから新たな視点を生み出すかが面白いところ。
これはどちらかというと後者ですね。
その独自ルールが、非常に活きてるいい作品でした。
「人生巻き戻したい!」を実現しちゃうチート設定なのに、事態は結構複雑
ちょっとチキンな主人公が、恋をしちゃったレイチェルとうまくいくためにいろいろ頑張る、というお決まりの展開です。「巻き戻したい!」を実際にやると、意外と嬉しいことばかりでもなく。
ドタバタして「いい感じ」だったのがリセットされてしまったり。
それでも、いろいろな方法でなんとかお近づきになっていきます。
なんとこれ、相手役がレイチェル・マクアダムス。
「君読む」でブレイクした女優さんですが、私の中では「恋とニュースのつくりかた」の人ですね。
絶世の美人!!ってわけでもないけど、なんだか親近感が湧いて、でもやっぱりかわいい♡
主演のドーナル・グリーソンの、ちょっと優男っぽいヴィジュアルとキャラクターもとってもいいですね。
嫌味もなく、なんかちょっと面白く、頑張って‥!!と応援したくなる。
ついでに妹役は、なんとマーゴット・ロビー。気付かなかった。
この子、若いのに「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で怪演した子として記憶に新しい。
どんな役でもイケますね。さすが。
「いま」を大切に生きる
前半は少しコミカルなラブストーリーですが、後半は、じんわりと、些細な事なんだけど大事なテーマ
「いま、一瞬一瞬を、巻き戻ししたくならないように大事に精一杯生きる」という内容になっていきます。
レイチェルとの関係から、家族や親子という視点での描写が増え、終盤は、父親との話に。
このシフトがものすごく自然で、取ってつけたような感じもなく、とてもとても素敵でした。
前半、時間を何度も戻す主人公と一緒に、時間を戻す体験をしているので、
そもそも「戻さない気持ちで」一瞬一瞬を生きよう、というテーマにものすごく納得感と重みが出ます。
つい、そんな視点を忘れて時間を浪費してしまいがち。
たまには思い出して、いまを大事に生きたいなと思います。