マレフィセント
こちらも当時から興味があった作品。
マレフィセント2がそろそろ公開!
ディズニーがヴィランをどう主役に持ってくるのか、が見どころですね。
マレフィセントといえば、眠りの森の永久に美女に出てくる悪役、ディズニーヴィランの一人です。オーロラ姫が生まれた時、彼女が16歳になったら糸車の針を指に指して死ぬ、という呪いをかけた人。(本作では永遠の眠りにつく、という呪い。)
「眠りの森の美女」のディズニー映画をしっかり観たことはないのですが、まあ有名なおとぎ話なのであらすじはなんとなく知っています。
そんなヴィランが主役ということで、さすがディズニー、もう全然悪役じゃありません(笑)
悪役要素まったくない(笑)
アナ雪が「愛とは男女間のものだけではない」というテーマでティーンエイジャー女子たちの姉妹愛と冒険を描くものだとすると、こちらは同じテーマなのだけど、より大人(マレフィセント)世代の母子愛のようなものを描いています。
最後の最後に、エルサの愛がアナを救ったように、こちらではマレフィセントの愛がオーロラを救います。
(そういえばアナが凍る原因を作ったのはエルサなので、この構図もおんなじですねぇ。ただ、エルサは意図してアナに氷ぶつけたわけではないので。呪いを意図したマレフィセントのほうがやはり少し大人向けです。)
ディズニーを観るといつも思うのですが、フィクション物語のお手本のような素晴らしい展開です。
しかし、成長した青年は自分が出世したいというためだけに、マレフィセントを騙して翼をもいでしまう。誇りである羽を、信頼していた相手にもがれる…。そして彼は王様の地位に着く…。
そんなマレフィセントがオーロラに呪いを掛けるのは、王様へのあてつけなわけです。
(浮気性の男性は肝っ玉冷えませんかね、これ…。ちょっとした欲望と、ポジション上げるためだけに利用した浮気相手がガチのマジで娘に呪いかけに来るんですよ。)
だけど、オーロラ自身は何も悪いことをしていない。
元来心根のよいマレフィセントはそのことが気になってしまい、別の妖精たちが育てるのをこっそり見守り、時には隠れて手を差し伸べたりもするようになる。
そして、オーロラはそのことに気がついていた。
「いつも私を見守ってくれている方がいる」と、見たこともないその相手を深く信頼するようになるわけです。
これはね。めちゃくちゃわかりますよ。
人格形成には、「親」という存在はもちろん重要ですが、親というのは、それが母であろうと甘やかすだけではいられませんから、どうしても厳しく接する面が出てくるわけです。
「できなければ認めてくれない父」と「すべてを無条件に受け入れてくれる母」の両輪(父と母というのは、生物学的な性別のことを指すのではなくそういう概念的なもの)とはよく言われることと思いますが、責任もあるし何より自分の分身である大切な子供だからこそ、ある程度厳しく接するというのが「親」だと思うのですよね。
まあ、この作品では3人のおっちょこちょい妖精が親代わりなのでそういう面は薄かったと思いますが、それでも「王様達」に責任のある妖精たちですから「あれはダメ」「これはダメ」と色々言うしかなかったはず。
だから、ちょっと無責任な立場から(だからこそ言える)、文字通り「きみはそれでいいんだよ」と認めてくれる第三者ってすっごく大事。
「おばあちゃん子」とか「親戚の叔父さんが大好き」とかはこれに当たるのでは?と思っておりまして、オーロラから見て、姿は見えないが常に見守ってくれているマレフィセントはこの「そのままの自分を認めてくれる第三者」であり絶対的な味方なのでしょう。
そんな二人が出会い、マレフィセントはいよいよ美しく頭も良いオーロラが愛しいことを自認して呪いを解こうと試みるが、過去の自分がかけた「絶対」の呪いを解くことはできない…。
昔の展開と違って出会って即、運命の愛に落ちる王子様、みたいなのはありえないから、結局オーロラを目覚めさせることはできない、と諦めてしまいそうになるのだけど、最後は自分が思わずしてしまったキスで目覚める…。
…そうだよね…。
出会ったばかりのよくわからん王子様に、愛なんかあるんかと。
深く信頼しあった大切な人が相手を想って思わずしてしまうキスこそ、真実の愛なんじゃ…。
オーロラ役:エル・ファニング(ダコタの妹!)
まず、アンジー最強すぎるだろ……。
美しいしかっこいいしシュッとしてるし、これ以上の配役はない。。。
(アンジーってこの「女性が力強くなってきた時代」に本当にうまくハマった女優さんだよねぇ。ポストアンジーはエマ・ワトソンかな?)
そしてエル・ファニング。
この子、メイキングでも思ったけどなんて可愛いの!?!?
最初、じつは「あんまり美少女じゃないよなぁ」「ちょっとクセのある子持ってきたんか」と思いながら観ていたのですが、もうこの無垢で天使のような笑顔と言動、可愛すぎる。
オーロラ姫ってシュッとしてて美しい(けどずっと寝てる)というイメージだったので、あまり快活に飛んだり跳ねたりっていう元気な子のイメージがなかったのですが、本作はけっこう快活な子なので、この子をリアルで見たらきっと「オーロラ姫は君しか居ない!」という感じになるのだろうなぁと。
もうほぼこの二人の話なので、この二人が最強であれば十分な作品です。
あと、さすがディズニーファンタジーということで妖精側の世界観の描写もとっても素敵です。かわいい。
恋人に裏切られた的な経験のある人や、(その人は悪くないのに)鬱憤晴らそうと嫌がらせしてしまった人がいる人、血のつながっていないご家族など、「色々ある」大人にはグッとくる作品なのではないでしょうか。
2はぜひ、劇場に観に行きたいなと思います!
マレフィセント2がそろそろ公開!
ディズニーがヴィランをどう主役に持ってくるのか、が見どころですね。
よいダークファンタジー
ダークな感じは思っていたよりは少なく、まさに、大人の女性による、大人の女性のためのファンタジーという感じ。マレフィセントといえば、眠りの森の永久に美女に出てくる悪役、ディズニーヴィランの一人です。オーロラ姫が生まれた時、彼女が16歳になったら糸車の針を指に指して死ぬ、という呪いをかけた人。(本作では永遠の眠りにつく、という呪い。)
「眠りの森の美女」のディズニー映画をしっかり観たことはないのですが、まあ有名なおとぎ話なのであらすじはなんとなく知っています。
そんなヴィランが主役ということで、さすがディズニー、もう全然悪役じゃありません(笑)
悪役要素まったくない(笑)
アナ雪が「愛とは男女間のものだけではない」というテーマでティーンエイジャー女子たちの姉妹愛と冒険を描くものだとすると、こちらは同じテーマなのだけど、より大人(マレフィセント)世代の母子愛のようなものを描いています。
最後の最後に、エルサの愛がアナを救ったように、こちらではマレフィセントの愛がオーロラを救います。
(そういえばアナが凍る原因を作ったのはエルサなので、この構図もおんなじですねぇ。ただ、エルサは意図してアナに氷ぶつけたわけではないので。呪いを意図したマレフィセントのほうがやはり少し大人向けです。)
ディズニーを観るといつも思うのですが、フィクション物語のお手本のような素晴らしい展開です。
オーロラにとってマレフィセントは「承認者」
もともと正義感が強く、かつ相手を不用意に決めつけたりせずにフラットに接しあえるという、心優しくそして強い妖精だったマレフィセントは、自分を不用意に恐れたりしない少年と通じ合うようになる。しかし、成長した青年は自分が出世したいというためだけに、マレフィセントを騙して翼をもいでしまう。誇りである羽を、信頼していた相手にもがれる…。そして彼は王様の地位に着く…。
そんなマレフィセントがオーロラに呪いを掛けるのは、王様へのあてつけなわけです。
(浮気性の男性は肝っ玉冷えませんかね、これ…。ちょっとした欲望と、ポジション上げるためだけに利用した浮気相手がガチのマジで娘に呪いかけに来るんですよ。)
だけど、オーロラ自身は何も悪いことをしていない。
元来心根のよいマレフィセントはそのことが気になってしまい、別の妖精たちが育てるのをこっそり見守り、時には隠れて手を差し伸べたりもするようになる。
そして、オーロラはそのことに気がついていた。
「いつも私を見守ってくれている方がいる」と、見たこともないその相手を深く信頼するようになるわけです。
これはね。めちゃくちゃわかりますよ。
人格形成には、「親」という存在はもちろん重要ですが、親というのは、それが母であろうと甘やかすだけではいられませんから、どうしても厳しく接する面が出てくるわけです。
「できなければ認めてくれない父」と「すべてを無条件に受け入れてくれる母」の両輪(父と母というのは、生物学的な性別のことを指すのではなくそういう概念的なもの)とはよく言われることと思いますが、責任もあるし何より自分の分身である大切な子供だからこそ、ある程度厳しく接するというのが「親」だと思うのですよね。
まあ、この作品では3人のおっちょこちょい妖精が親代わりなのでそういう面は薄かったと思いますが、それでも「王様達」に責任のある妖精たちですから「あれはダメ」「これはダメ」と色々言うしかなかったはず。
だから、ちょっと無責任な立場から(だからこそ言える)、文字通り「きみはそれでいいんだよ」と認めてくれる第三者ってすっごく大事。
「おばあちゃん子」とか「親戚の叔父さんが大好き」とかはこれに当たるのでは?と思っておりまして、オーロラから見て、姿は見えないが常に見守ってくれているマレフィセントはこの「そのままの自分を認めてくれる第三者」であり絶対的な味方なのでしょう。
そんな二人が出会い、マレフィセントはいよいよ美しく頭も良いオーロラが愛しいことを自認して呪いを解こうと試みるが、過去の自分がかけた「絶対」の呪いを解くことはできない…。
昔の展開と違って出会って即、運命の愛に落ちる王子様、みたいなのはありえないから、結局オーロラを目覚めさせることはできない、と諦めてしまいそうになるのだけど、最後は自分が思わずしてしまったキスで目覚める…。
…そうだよね…。
出会ったばかりのよくわからん王子様に、愛なんかあるんかと。
深く信頼しあった大切な人が相手を想って思わずしてしまうキスこそ、真実の愛なんじゃ…。
配役が最強
マレフィセント役:アンジェリーナ・ジョリーオーロラ役:エル・ファニング(ダコタの妹!)
まず、アンジー最強すぎるだろ……。
美しいしかっこいいしシュッとしてるし、これ以上の配役はない。。。
(アンジーってこの「女性が力強くなってきた時代」に本当にうまくハマった女優さんだよねぇ。ポストアンジーはエマ・ワトソンかな?)
そしてエル・ファニング。
この子、メイキングでも思ったけどなんて可愛いの!?!?
最初、じつは「あんまり美少女じゃないよなぁ」「ちょっとクセのある子持ってきたんか」と思いながら観ていたのですが、もうこの無垢で天使のような笑顔と言動、可愛すぎる。
オーロラ姫ってシュッとしてて美しい(けどずっと寝てる)というイメージだったので、あまり快活に飛んだり跳ねたりっていう元気な子のイメージがなかったのですが、本作はけっこう快活な子なので、この子をリアルで見たらきっと「オーロラ姫は君しか居ない!」という感じになるのだろうなぁと。
もうほぼこの二人の話なので、この二人が最強であれば十分な作品です。
あと、さすがディズニーファンタジーということで妖精側の世界観の描写もとっても素敵です。かわいい。
恋人に裏切られた的な経験のある人や、(その人は悪くないのに)鬱憤晴らそうと嫌がらせしてしまった人がいる人、血のつながっていないご家族など、「色々ある」大人にはグッとくる作品なのではないでしょうか。
2はぜひ、劇場に観に行きたいなと思います!