FANTSTIC BEASTS ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

2016-12-27洋画

「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」オリジナル・サウンドトラック 
ハリポタシリーズ、劇場で見るのは初めてかも。
リンクはサントラ。



大人のための正統派アメコミファンタジー

いいですね。
ハリポタ系列なので魔法アクションバトルといった場面もありますが、
基本的にはアメコミヒーローモノです。

アメリカを舞台に起こった事件に、行動を共にすることになった4人が偶然立ち向かう形になり、
最終的にその他のゴタゴタも収束します。

「続編」を匂わす脚本になっていたので、これ続きますね。笑
主人公ニュートの過去が明らかになったり、ティナとの関係が発展すること間違いなし!

明らかに商業的な理由で「続編」を意識されると萎えますが、
J・K・ローリング氏はちゃんとキャラクターの人生を描いているから、
たった2時間で表現しきれず、「続かざるをえない」感じがして、さすがです。



それからタイトルの通り、ファンタスティックな魔法動物たちがてんやわんややってくれて、可愛いです。

ただハリポタと違うのは、「主人公が大人」なことと「舞台が学校じゃない」ことかな。
大人が大人と出会って展開する物語ですし、敵や人が死ぬ演出も結構コワイです。
クリスマスに小さい子供と観に行く作品…ではない気がしますね。


キャラクター配置と配役、演出はさすがの一言。

主演は「博士と彼女のセオリー」の、エディ・レッドメイン!

この口角がビミョーに上がっているこの顔、どこかで見たことあるなとずっと思ってたのですが、あとで調べて納得。

この人、演技がめっちゃうまいのか、もともとこういうキャラクタが得意なのか、
どちらなのか分かりませんが、「ちょっと変わった天才肌(実はイケメン)」が本当にはまってます。

大人女子的に言えば、「ちょっとオタッキーなレベルだけど、動物にとってもやさしい」上に、「チャラチャラしてなくて正義が感が強くて戦うところは戦う、細身のイケメン」ですから、嫌いな女子はいないと思います。

さすが、脚本が女性なだけあります…。

星野源が「モテる」理由も分かるけど、個人的には「星野源よりエディ・レッドメイン」!


ティナ役のキャサリン・ウォーターストン、この人もよかったのだけど、ぶっちゃけこの髪型、似合わないのでは…
「ちょっと堅そうで、どちらかというと地味っぽいかんじ」のキャラクターメイキングなのは分かるのですが、
もう少しメイクと髪型を・・・・何とかしてほしかった。

もともととても美人な人ですし、
ファンタジーなので、やっぱり少しは「憧れ」要素を入れてもらわないとなあ。


でも全体的に配役や演技は◎でした。


それから、演出はさすがです。
ハリポタシリーズを映画館で見たのは初めてなのですが、
あの画面の動きとか魔法の演出とかって、映画館で観るとこんなに迫力があるのですね。

日本映画は「定点カメラ」「静」の表現がうまいなと思うことが多いですが、
こちらはさすが「動的カメラ」「動」の表現が素晴らしい。

徹底している衣装やセットはもちろん、
CG入りまくってる街や魔法の表現まで、「ファンタジー」に徹底しててよかったです。



コワルスキーとゴールドスタインに甘えすぎ

ただ、パン屋のコワルスキーと、妹のゴールドスタインには少々甘えすぎたかなと言う印象。

「ノー・マジ」としての立場、そしてちょっとおどけたピエロ役をすべてコワルスキーがやってくれて、
真面目すぎて華も色気もない主人公二人に代わり、色気と華と、大事なストーリーの接続をやってくれたゴールドスタイン。

この二人、ほとんどメインストーリーには関係ないんですよねぇ。

でも、この二人がいなくなった途端、すごく地味でつまらない作品になってしまう。

なんだか「ちょっと味気ないからこういうキャラを用意しよう」と、後付で作られたキャラ・・・に見えるのです。

まあ、2時間の尺で4人を表現しきるのは難しかったのかもしれないし、
本当に後付けだとしても、結果的にバランスの良いキャラ配置になっていたので、さすがなのですが。


というわけで、続編も期待です。

ところで動物好きが見るとまた違った評になるのでしょうか?
ぜひぜひ聞いてみたいです。